このサンプルは,フランシウムの熱写真(フランシウムが核崩壊することで熱をもっている様子を捉えた写真)を封入したものです.フランシウムは1939年にフランスのペレーにより,精製したアクチニウムの一部がα崩壊した結果として生じることが発見されました.この元素は発見者の母国(そして発見を行ったキュリー研究所の所在地)であるフランスにちなみ,フランシウムと名付けられました.
このサンプルは,フランシウムの熱写真(フランシウムが核崩壊することで熱をもっている様子を捉えた写真)を封入したものです.フランシウムは1939年にフランスのペレーにより,精製したアクチニウムの一部がα崩壊した結果として生じることが発見されました.この元素は発見者の母国(そして発見を行ったキュリー研究所の所在地)であるフランスにちなみ,フランシウムと名付けられました.
フランシウムは自然界から発見された最後の元素ですが,その半減期は長くても22分と非常に短く,鉱石中から単体を取り出すことは事実上不可能です.発見に至った際にも,多量のアクチニウムの崩壊で微量に生成する原子からの放射線の測定により存在が見いだされたものであり,単体を単離できたわけではありません.
フランシウムはそのあまりにも短い半減期のため,実用上の用途は存在しません.また,放射線医薬品などへの利用も,あまりにも短すぎる半減期のため不可能であろうと考えられています.